群馬県は数多くの源泉が湧き出る“温泉大国”です。有名な草津、伊香保をはじめ、特徴の異なる温泉地が数多くあり、さらに日帰り入浴や混浴など、様々な楽しみ方ができるのが魅力です。今回はそんな温泉大国・群馬県から有名処から秘湯まで7つの温泉地をご紹介します。
群馬の温泉スポット7選
群馬の温泉はそれぞれに特徴があり、また、周辺の観光おすすめスポットにも恵まれています。行ってみたい温泉スポット7つをご紹介いたします。
伊香保温泉
参照元:伊香保温泉に行ったら外せない、おすすめ観光スポット11選 – Relux Journal
伊香保温泉は、草津温泉と並んで県を代表する群馬県渋川市伊香保町の名湯であり、上万葉集や古今集などにも登場する400年以上の歴史を持つ温泉地です。明治時代以降は竹久夢二、徳富蘆花、夏目漱石、萩原朔太郎、野口雨情などの文人が多く訪れました。また、御用邸やハワイ王国大使別邸なども作られました。
また、伊香保温泉といえば、「黄金(こがね)の湯」と「白銀(しろがね)の湯」が有名です。
しかし、もともと伊香保で湧き出ていたのは、「黄金の湯」だけだったそうです。
黄金の湯の独特の茶褐色は、湯のなかに含まれる鉄分が空気に触れて酸化するためあのような色になります。そして、そのようなやわらかい湯質にゆっくり浸かることでからだが芯から温められるのです。その効能から、女性から「子宝の湯」と喜ばれ、病気やケガの予防によいと評判になり、人々に親しまれてきました。
無色透明の「白金の湯」は、近年、湧出が確認され、1分間に110リットルという豊富な湧出量が特徴です。白金の湯は、疲労回復や健康増進に良い湯として知られています。
伊香保温泉のシンボル的な風景が、急勾配の石階段の坂道が天に向かって続く「伊香保石段」
1年365日の繁栄を願って設置された365段の長さ約300m石段の両脇には懐かしい遊技場やお土産屋さん、飲食店が軒を連ねています。
あちこちに立つ「湯の花まんじゅう」の看板や、立ち並ぶ土産物屋には思わず足が止まります。
お店の中から温泉饅頭の甘い香りに満ちてきます。蒸しあがったばかりのお饅頭を食べながら散策を楽しんでみてはいかがでしょうか。
石段の下には黄金の湯の源泉が流れ、各旅館に分湯されています。
また石段から源泉までの遊歩道の途中に飲泉所もあり、源泉の傍には「伊香保露天風呂」や、石段の途中には共同浴場「石段の湯」などが楽しめます。
石段の上には伊香保神社でお参りも出来ます。
そのほか、温泉街と近くの物聞山にある上ノ山公園を結ぶロープウェイがあり、周辺には榛名山や、水沢うどんで有名な水沢観音などぶらっと立ち寄ること出来ます。
草津温泉
参照元:幻想のライトアップ「草津温泉」お得で楽しい夜景散策 | 群馬県 | トラベルjp 旅行ガイド
草津温泉は、日本の群馬県吾妻郡草津町草津界隈にあり、毎分3万2300ℓ以上の自然湧出量は日本一であり、室町時代には万里集九が有馬温泉や下呂温泉とともに「三名泉」とし、江戸時代には林羅山もこれらの三温泉を「天下の三名泉」、 江戸時代後期以降何度も作られた温泉番付の格付では、当時の最高位である大関が定位置とされる古くから由緒ある温泉です。
草津温泉といえば、湯畑であり、温泉街の中心部に湧き、草津温泉の中核をなす源泉です。囲いの内側にある湯樋は、高温すぎる源泉水を加水することなく低温化するためであり、湯の花を採集する目的も兼ねています。湯の花の採集は、江戸時代中期に始められ、採集は年に3回行われています。
そして、今のような形になったのは、1975年に地域づくりの計画の一環として芸術家・岡本太郎にデザインと監修を依頼し、実現されたものです。
そして、2008年冬季から2016年冬季にかけては、2万球に及ぶLEDを使用した行灯型の和風イルミネーション30基による夜間のライトアップで湯畑を演出する催し「湯畑イルミネーション」が行われました。
源泉は、公的に管理している大源泉が6つ存在するほかホテル等が所有している小源泉も多数存在します。自噴する温泉の湯量は極めて豊富であり、湯温も摂氏50-90度前後と温度が高いため、万代鉱源泉はラジエーターを使い高い湯温を下げて配湯しています。
昔から草津節などを唄いながら木の板(湯もみ板と言う)で温泉をかき回し、湯温を下げるのために有名な「湯もみ」が行われてきました。
草津独特の入浴法が“時間湯”というのも草津節に合わせて大きな板を使った湯もみで湯を冷ました後、湯長の号令でいっせいに3分間だけ入浴する。 高温の湯を源泉のまま浴するために工夫された方法です。有名な湯もみは、「熱乃湯」で見学ができます。
四万温泉
参照元:まるであのジブリ映画の世界!群馬の老舗湯宿「積善館」で幻想的なひとときを│観光・旅行ガイド – ぐるたび
温泉大国・群馬県を代表する温泉のひとつ四万温泉は四万川上流の渓流に沿い、情緒あふれる温泉街です。
宮城県の峩々温泉、大分県の湯平温泉と共に、胃腸病に効く「日本三大胃腸病の名湯」と呼ばれて、温泉街の随所に飲泉所があります。
また、四万温泉は古くから「草津の仕上げ湯」と呼ばれてきました。これは、強酸性の草津の湯(草津温泉)で湯治をした後、保湿・美肌効果のある塩化物・硫酸塩泉である四万温泉に滞在するのが定番になっていたことに由来するものです。
温泉街は歴史ロマンの残る旅館や家庭的な旅館、貸切風呂のある旅館など個性豊かなので宿があり、地元産の食材を使った食事や昭和レトロな雰囲気で四万温泉ならではのお土産を買うこともできます。
その個性豊かな多くの湯宿の中でも有名なのが、300年以上もの歴史をもつ湯宿「積善館」があります。建物の前の赤い橋や、3階建ての木造の湯宿は、まるでジブリ映画「千と千尋の神隠し」に出てくる湯屋のようです。
温泉街の周辺は県の北西部に位置する上信越高原国立公園の中にあり、周囲を山々に囲まれ、四万川に沿って温泉街は広がっています。 四万温泉での滞在時は、非常に透明度の高い四万川でのキャニオニングで大自然を満喫することができるほか、「四万ブルー」と呼ばれるコバルトブルーの湖面を持つ美しい奥四万湖でのカヌー体験など、温泉以外、美しい自然を満喫することも出来ます。
磯部温泉
参照元:前半【ツルツルになる美人の湯】磯部温泉の「お湯」に気付く – 磯部温泉 公式ホームページ
みんなが知っている湯気三本の温泉記号の発祥の地とされている群馬県安中市の磯部温泉です。
東京駅から北陸新幹線で約60分の安中榛名駅からタクシーで15分と好アクセスの温泉地です。また、長野県軽井沢町と群馬県富岡市へも車で約30分圏内で行ける好立地でもあります。
おなじみの温泉マーク発祥の地で、温泉内には温泉記号の原型となったマークが石碑として残っています。
毎年6月~9月には、磯部温泉中心を流れる碓氷川のほとりにある磯部簗(やな)で新鮮な鮎を使った鮎料理を楽しめます。
妙義温泉
参照元:【女性に人気】妙義グリーンホテル&テラスの宿泊予約 – OZmallトラベル
赤城山、榛名山とともに上毛三山の一つに数えられる妙義山、その麓に湧く温泉地が妙義温泉です。
妙義山は、白雲山、金洞山、金鶏山の三峰からなり、南側の表妙義と北側の裏妙義に分かれています。 非常に険しい独特な景観が特徴で、その景観を形成しているのが石門群、大砲岩などの奇岩奇石があり、妙義山東面中腹には老杉に囲まれ妙義神社が荘厳な姿を見せ、山複に見える大きな「大の字」からの展望が美しい景観です。
このような妙義山は、四国小豆島の寒霞渓、九州大分県の耶馬渓と並ぶ、日本三奇勝の一つであり、また、日本三大渓谷美ともいわれています。
この妙義山を見渡すことができる露天風呂にゆったりと浸かり、絶壁を覆う新緑や、秋の紅葉の美しさをたっぷりと味わい、風情たっぷりに不思議な雰囲気の温泉に魅せられ、何度も訪れる根強いファンも多いといいます。
万座温泉
参照元:【日帰りOK】標高1,800m!万座温泉で行くべき絶景露天風呂5選│観光・旅行ガイド – ぐるたび
万座温泉は、群馬県吾妻郡嬬恋村干俣にある上信越高原国立公園内にあり、標高1,800mに位置する温泉です。岐阜県下呂市の濁河温泉と並び通年自家用車で辿り着ける日本最高所の温泉でもあり、近くには湯釜・洞釜・水釜の3つの爆裂火口湖があります。
万座温泉のお湯は、1日540万リットルという豊富な湧出量を誇る硫黄泉であり、昔から、豊富な湯量に恵まれ、源泉は20種類を越え、名湯中の名湯といわれていました。適応も多彩で、昔から皮膚病やリウマチだけではなく、呼吸器病、胃腸病に効能があるといわれ、難病を治したというエピソードも数多くあります。
さらに美肌効果も期待でき、女性にも圧倒的な人気を誇っています。
万座温泉の源泉は湯畑より引き湯されて、ほとんどの宿がその温泉をまた更にアレンジしているため、姥湯(湯畑)、大苦湯、錫湯、鉄湯、苦湯、ラジウム北光泉、法性の湯などがあり、お風呂を巡りながらさまざまなお湯を楽しむことができます。
法師温泉
参照元:秘湯ファンも絶賛、足元湧出泉の法師温泉・長寿館 今こそ日本の名宿へ(第1回) | JBpress autograph
上信越高原国立公園内に原生林に囲まれて、ひっそりと佇む一軒宿の湯宿、法師温泉「長寿館」があります。
最寄の民家までが約1km、標高約800mに位置し夏でも涼しく冬には約2mの積雪もあるという山深い場所にあり、名湯が数多く揃う群馬県の中でも、秘湯中の秘湯として知られています。
与謝野鉄幹、与謝野晶子、若山牧水、川端康成をはじめとして多くの文人や女優の夏目雅子が訪れたことがある有名な温泉です。
大浴場の脱衣所は男女別になっていますが、浴場は混浴となっています。浴場内の浴槽の周りにも脱衣箱が置かれており、これは常連が愛用しており、宿では昔から「法師温泉流」と呼ばれています。この浴場でかつて国鉄のフルムーンのポスター(上原謙と高峰三枝子が入浴している写真)が撮影され、一躍法師温泉の名が全国的に有名になりました。このポスターは館内に現在も飾られています。
まとめ
日本三名泉のひとつである草津温泉は日本でも一番の人気を誇り、そして自然湧出量は日本一を誇ります。
3万1,582L/分以上、1日にドラム缶約20万本以上分もの温泉が湧き出しています。しかも、多くの湯泉があり、それぞれの湯泉を楽しむことが出来ます。
周辺にはスキーや湖や渓谷などの自然を満喫できる観光おすすめスポットも多くあり、ゆっくりと温泉に浸りながら、都会では味わえない時間を過ごすことが出来ます。
日頃の疲れを癒やすのもいいですし、気分転換にリフレッシュしたい、肌の美容や健康にもおすすめです。
ぜひ、一度訪れてみてください。